【琉球いろは歌】い:
異見寄言は
異見[1]寄言は 身の上の宝
耳の根を空けて 肝に留り
忠告や教訓は、我が身にとって貴重なもの。
耳をよく傾けて、心に留めなさい。
言葉
- 異見:意見・忠告.
- ヤ:格助詞「は」に相当.口語では、短母音[u]の直後なので「ユシグトー」等に変化する[-u+ya >-oo]が、琉歌等ではしばしばそのまま発声する。
- 耳ヌ根ユ空キティ:いわゆる「耳の穴をかっぽじって」。
- ユ:格助詞「を」に相当.口語では間接目的語(対格)を表す助詞は使われないが、古文や琉歌等ではしばしば用いられる。
- 肝:精神.同義語に「心」もあるが、肝の方が複合語などでより頻繁に用いられる。
- 留リ:留めろ(留めなさい)[命令:tumi=in, =ran >tumiri].〈泊める・宿らせる〉の意味もある。
脚注
- 「意見」と書く例もある。▲
宮良