琉球いろは歌
琉球伊呂波歌(伊呂波琉歌)は、いろは四十七各音から始まる琉歌で人生訓等を詠んだ琉球王国時代の歌集で、中には民謡も含まれていることから、当時の様々な歌から成り立っていることが伺えます。沖縄語に置き換えて各首の訓みと意味を解説しています。
世果報いざなゆる 晩の歌声
聞けばうれしさや 原の人々の 世果報いざなゆる 晩の歌声
聞けば喜ばしいかな 農村の人々の
世に果報をもたらす 晩の歌声
命どぅ宝
戦世も済まち 弥勒世もやがて 嘆くなよ臣下 命ど宝
戦乱の世は終わり、太平の世がやがて来る。
嘆くではない諸君、命こそ宝だ。
深く掘れ 己の胸中の泉
深く掘れ 己の胸中の泉 余所たよて 水やくまぬごとに
深く掘るのだ 自己の胸の内の泉を
他所を頼って 水を汲んでしまわぬよう